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ああモンゴル:遺跡に馬で乗り付ける

6月にモンゴルツアーをすることになった。募集人数はすでにほぼ埋まっている。

一番休みが取りにくい方に合わせた日程で6月になったが、月も半ばを過ぎた頃の草原は青々と輝くように美しく、そこに雲の影が落ちている様子など、えもいわれぬものがある。

今回は、私がずっとやってみたくて、でもまだ実現できてないことをひとつしてみたいと思っている。

それは、遺跡に馬でたどり着くことである。

私が2年を過ごしたハラホリンという村とその周辺は、チンギス・ハーンにゆかりを持つなど、モンゴル有数の歴史ゾーンとして知られている。その最大の要因はオルホン川の存在で、流域にはモンゴル帝国ほかさまざまな遊牧民族が国を構えてきた。この地域は現在、「オルホン渓谷の文化的景観」という名称で、UNESCOの世界遺産に登録されている。

ここにはさまざまな遺跡が点在しているが、今回私が馬で行きたいと思っているのは「ハル・バルガス」である。

8世紀にウイグル帝国の首都として建造されたこの遺跡は草原のど真ん中にあり、今は羊やヤギが見守るばかりのところだ。

発掘は主にモンゴルとドイツの共同調査隊が行っている。

ハル・バルガスはハラホリンから約27km、車で40分程。乗馬初心者には全行程は難しいかもしれないので、今回は途中まで、友人の遊牧民に馬を連れてきてもらおうかと考えている。舗装道路から降り、草原の道に入る地点があるのだ。そこからポクポクと馬で首都を目指す。8世紀の遊牧民と同じように。

想像が膨らんで止まらない。一番楽しみにしているのは私かもしれない。

岡本

読みもの

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